2017年1月より制度が変更された
個人型拠出年金の通称“iDeCo(イデコ)”
が注目されています。
その人気の秘密としては、なんと言っても
税金面で優遇されていること
です。
イデコでどれくらい節税効果が
見込まれるかまとめてみました。
拠出額の扱い
まず所得にかかる税金についてですが、
収入額で税金が決まるわけでなく、
年収から必要経費や給与所得控除が引かれた
「給与所得」がまず決まります。
それから、さらに各種所得控除(
社会保険料控除、配偶者控除、配偶者特別控除、
扶養控除、生命保険料控除、地震保険料控除、
医療費控除、基礎控除、小規模企業共済等掛金控除)
が引かれて、「課税所得」が算出されます。
課税所得に税率を掛け、控除額を引いたものが
所得税となります。
さて、イデコに節税効果が認められるのは、
拠出した掛金全額が「小規模企業共済等掛金控除」
扱いとなるために、課税対象から除かれるからです。
例えば、掛金が月1万円だと、6千円(税率5%)
~54,000円(税率45%)も節税効果があります。
また、確定拠出型年金の節税効果に関連するのが
住民税です。
税率は、都道府県民税が4%、市区町村民税が6%で、
合計10%に固定されていますが、確定拠出型年金の
年間拠出金額×10%が節税される計算になります(
翌年に徴収)。
運用益の扱い
さらに、確定拠出型年金の運用期間中に得られた
運用益は非課税になります。
通常の金融商品の場合、利息の約20%にあたる金額を
納税しなければなりませんが、
確定拠出型年金だと税金がかからないのです。
そして、税金として徴収されなかった金額を
運用に回せるため、複利効果を受けることも可能で、
運用年数が長いほど利益が大きくなっていきます。
受取時の扱い
さて、年金資産を受け取る場合にも税制面での
優遇があります。
受取方法には二つあり、一時金として受け取る
場合には「退職所得控除」が、年金で受け取る
場合なら「公的年金等控除」が受けられる仕組みです。
会社からの退職金など、確定拠出年金以外の
退職所得がある場合、また国民年金や厚生年金などの
公的年金がある場合、それぞれと確定拠出型年金の
年金資産の合計額に対して課税されますので注意が必要です。
まとめ
確定拠出型年金について、拠出金全額が所得控除となること、
運用益が非課税になること、年金資産を受け取る場合も
一定額が控除となるなど節税効果が高い制度です。
長く運用するほど効果が高いので、
早目に加入することをオススメします。