イデコとは、確定拠出年金の内、
個人が拠出額を負担するものが対象です。
個人型401kや個人型DCとも呼ばれていた
のですが、2017年1月からの制度改正により、
“iDeCo(イデコ)”に名称が統一されました。
確定拠出年金と確定給付年金
ややこしいのが、確定給付年金との違いです。
確定拠出年金は、企業や個人が月々“確定した”
掛金を拠出して、自分で運用するものです。
一方、確定給付年金は、企業が支払った掛金を
運営会社にて運用し、将来、ある程度約束された
年金が受け取れる(=“確定給付”)年金です。
iDeCo(イデコ)のメリット
さて、iDeCo(イデコ)の素晴らしいことは、
下記税金面で優遇されることです。
①拠出金額(掛金)の全額が所得控除になること
→その年の所得税と翌年の住民税の負担が軽減される
例えば、1万円/月に掛金を拠出した場合、
同じく所得税控除される個人年金保険と比べると、
iDeCo(イデコ)なら24,000年/年の節税額に対し、
個人年金保険なら6,800円/年と17,200円/年安く
なります(所得税10%の場合)。
②運用益が非課税になること
iDeCo(イデコ)で運用している期間中、
金融商品の利息・運用益・分配益は
非課税となります。
同じく運用益が非課税となる制度として、
NISA(少額投資非課税制度)がありますが、
こちらは運用期間が5年が限度となっています。
③受取時には、退職所得控除や公的年金等控除の
対象になること。
受取時には下記選択が可能ですが、
いずれも税制面で優遇されます。
(一時金としてまとめて受取)
一時金としてまとめて受け取る場合には、
「退職所得控除」が適用され、
積立期間が勤続期間として計算されます。
控除額の範囲内であれば、非課税になります。
勤続年数20年以下:40万円×勤続年数
勤続年数20年超:800万円+70万円×(勤続年数-20年)
(年金形式で受取)
年金形式で受け取る場合、
65歳未満であれば年間70万円まで、
65歳以上であれば年間120万円まで
非課税となります。
まとめ
個人型確定拠出年金であるiDeCo(イデコ)は、
税制面で優遇される制度であり、拠出時、運用時、
受取時のそれぞれで節税効果が期待されます。
但し、専業主婦の場合は所得税を納めていないために
拠出時の節税効果はありませんが、出産を機に
退職や転職、一時的に専業主婦となった場合、
持ち運び(ポータビリティ)が可能です。
例えば、DCに加入していた会社員が子育てのため
一時的に専業主婦となる場合、
企業型DCからiDeCo(イデコ)へ資産を移して
運用することが可能になります。